よろず夜話

軍事や自衛隊を多めにしつつ色々な話をするブログ。話の正確性は6割ほど、力を抜いた話ができるようにしたいです。アイコンは陸上自衛隊HPより引用

ボーイング737MAXの製造停止

日本では飛行機の事故は日本航空所属のB747群馬県上野村にある御巣鷹山に墜落する日航機123便墜落事故を最後に大きな事故は発生しておりません。しかしながら調布で飛行機が墜落するなど小さいながら痛ましい事故は絶えることはありません。

これら航空機の事故の大半は機体の欠陥ではなく整備不良やパイロットが原因とするヒューマンエラーが原因となっています。これは自動車や家電でも同様であることは生活していてある一定の実感が湧くと思われます。しかし、今回の記事では機体の欠陥が原因とされる墜落を起こしたB737MAXの生産停止が決定されました。

www3.nhk.or.jp

ボーイング737型機はボーイング社が生産する飛行機の中で一番生産された飛行機になり、原型の初飛行は50年以上前の1967年に実施されました。これは以前話題にしたF-15戦闘機の初飛行よりも5年も古いものとなります。

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wikipediaより B737MAX

今回生産が停止したB737MAXはB737の第四世代機でライバルはエアバスA320となっているナローボディ旅客機です。生産機数はMAXだけで400機近くに昇り我が国では全日空が2021年に導入する予定でしたが、エチオピアとジャワ島近くで墜落事故を起こして飛行停止をし、この度製造中止という運びになりました。

この生産中止でエアバスは中型旅客機市場で事実上の独占状態になり、皮肉ながら同社のA320はこの数年は完全な覇権を握ることになりました。

 

さて、今回の生産停止で全日空はかなりの窮地に立たされます。というのも全日空はこの10年近く機体調達に何らかの障害が発生し、苦慮しています。具体的にはB787はバッテリー問題とエンジンブレードの問題が発生し、三菱のMRJ(現三菱スペースジェット)の開発の停滞、そして今回のB737MAXの墜落とくるなど厳しい事情が続きます。(詳しくは下記動画で語られています。)

 

www.nicovideo.jp

三菱は国産初なので仕方なくはありますが、過去の実績の多いボーイングは不具合続きの現状ではエアバスの方に流れる可能性は大いにありえます。一つ幸いなのはB737MAXの調達は確定的なものではない、計画の段階だったので金銭的な損失はなかったことでしょうか。

いずれにせよ、ボーイングエアバスのシェア争いは今後ボーイングにとって不利なものになるのは確実だと思われます。個人的にはボーイングのデザインが好きなので減って見られなくなるのは避けて欲しいななんて思います。