よろず夜話

軍事や自衛隊を多めにしつつ色々な話をするブログ。話の正確性は6割ほど、力を抜いた話ができるようにしたいです。アイコンは陸上自衛隊HPより引用

新年も迎えたので色々と小話

新年あけましておめでとうございます。

2019年の大晦日に元ルノー・日産社長のカルロス・ゴーン氏がレバノンに出国したことで最近話題になっていた大晦日の日に除夜の鐘を鳴らせない問題がニュースで108回も言われたことで解消されたという現代の一休さんみたいなことがtwitterで話題になりました。

 

さて、無事に2020年を私たちは迎えることができました。去年は改元に消費税の増税沢尻エリカ氏の逮捕、東京事変復活の発表など様々なことがありました。残念ながら私自身は大きな変化が起きることがない年でしたが今年はこのブログに訪れたみなさまにとってより良い一年になってくれたらいいなと思います。

 

このままだとあまりにも当たり障りなさすぎるのでもう少しお話させていただきます。完全な個人的なことなのでここでブラウザバックされても構いません。

ブログを始めてはや二ヶ月が経ち飽きっぽい自分ながらよく続いていると思います。最初らへんの記事でも書いた(と思う)のですが、このブログを作るきっかけとなったのは日本のミリタリーブログって政治的なプロパガンダが酷いところかきついマウント合戦になっているところばかりで落ち着いて個人的な感想や意見を書くところが皆無だったことにあります。また、界隈の人も割と攻撃的なことが多くtwitterで書くのも不安がありこうなりました。(元10式戦車のテストドライバーの人の意見を某ブログに書き込んだら有名な方からきつい批判をもらったのが直接の原因です。今もその人は怖いですね)

そんなこんなでどこかで自分の思いを書きたいし、語らうことができればなぁと思って設立しました。(コメント完全解放してないのはやっぱ少し怖いからです。落ち着いたらやりますので書きたい方すみません。メンタル弱いので指摘は優しいのをお願いしますね)

 

記事そのものはやはり自分のあさはかな知識では間違っていることも多く、調べると持論が勝手に崩壊してちんぷんかんぷんな記事になってしまいそこらへんは読まれる方に申し訳ないという気持ちです。少しずつそこらへんは改善したいですね。

 

あとはよろずと言いながら話すことは常にミリタリーなので今年は全然関係ないことも話していくか、ジャンルの固定化をするか決めたいですね。兎にも角にも、今年もどうかよろしくお願いします。

今更のペルソナ5の気になるところ

十二月のはじめにごろにでも投稿しようとした小話がダラダラと時間が経過してしまいいつしか年の瀬になるまで放置してしまいました。すぐ書かないととは思うのですがなんだか難しい話です。

 

さて、今回は今年の10月ごろに発売となったPS4向けゲームソフト「ペルソナ5R」について話します。若干のネタバレが伴いますので苦手な方はブラウザバックをお願いいたします。あとフィクションはフィクションでしかないのであくまでも今回の話は実際との違いの指摘に近いものとさせていただきます。

 

 

 

 

 

 

と、言いましたが内容そのものはペルソナ5の頃の内容になりますので以前に他の方が気になっていたとする旨の意見があってもおかしくないのですが、本題を話すとします。ペルソナ5のニイジマパレス攻略後に明智が主人公を拳銃で殺害するのですが、この時明智は拳銃に消音器をつけて殺害します。

ここで気になるのは元々消音器を付ける必要は果たしてあったのでしょうか?よく考えてみると、明智の能書きでは主人公が看守の拳銃を奪って看守を殺害して自殺するというものです。音消す必要ありましたか……?

多分ないんじゃないかなと思うところです。そもそも警官は獅童に買収されてますし、尋問室は地下深くのところにあります。とてもじゃないですが一般人や見ず知らずの警察官に発砲を聞かれて明智が危うくなる可能性は存在しないのです。カッコつけかな?

 

これは別においといたとしてもまた別の気なるところが存在します。そもそもとして日本の警察が導入している制式採用拳銃ってどれも日本警察特注なんですよね。つまりは警察以外で日本の拳銃を保持している人は少ないわけです。今回、作中で明智が使用したのはデザインの観点からシグ・ザウエルのP230。この銃は日本以外で制式採用されたとこはイギリスのSASやカナダのサスカチュワン高速警備隊、米国の警察など。こうみると言ってるわりに多いと感じますが、警察中心(しかも汚職が少ない)で鹵獲の可能性があるのも英国のSASくらいです。唯一の不安要素としてはリビヤにも輸出されたそうですが基本的に管理の行き届いた組織にしか配備されていません。

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wikipediaより P230

 

で、よく考えなくても隠密作戦をする必要がない一般の警察において消音器を取り付ける機能はほぼ要らないです。取り付けるにはネジを切る必要があります。そんな手間かけるくらいなら同じ弾を使うありふれたの拳銃を使う方が楽に見えます。

例えば有名なものを取り上げるなら第二次世界大戦で使われた暗殺用の拳銃のウェルロッドやVz61スコーピオンなんかがあります。どちらも特殊作戦に使用されることの多かった銃なので暗殺に使うこと自体はなんらおかしくないので代わりは務まると思います。

とはいえ同じ弾を使うのでP230でも十分なポテンシャルはあるのですが如何せん警察向けなのでちょっと無理があるんじゃないかと思います。どうせろくに実況見分しないのですから改造が容易な9mmパラベラム弾を使用しても罰は当たらないんじゃないかと思いますが…

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wikipediaより ウェルロッド

さてはて、結局のところあの拳銃は物語の小道具でしかないのでなんとでも言えてしまうという。

ちなみに、最初の地下鉄事故も路線によりますが自動運転システムを導入してるので廃人化してもああはならないんじゃないかなぁとも思います。いずれにせよ、ペルソナ5は実際にプレイするとたくさん考えることができるのでぜひプレイすることをオススメします。ちなみにこの冬来年の二月に初のアクションRPGをだすようです。どうせなら番長出してもいい気はするんですけどね

 

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

ペルソナ5 ザ・ロイヤル - PS4

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: アトラス
  • 発売日: 2019/10/31
  • メディア: Video Game
 

 

 

 

 

そこが知りたい! 日本の警察組織のしくみ

そこが知りたい! 日本の警察組織のしくみ

  • 作者: 
  • 出版社/メーカー: 朝日新聞出版
  • 発売日: 2017/07/07
  • メディア: 単行本
 

 

防衛装備庁 マイクロ波兵器の実験を発表

師走の終わりですっかり忙しくなり、ブログの更新が遅れてしまい申し訳ありません。

今回は防衛装備庁がレーザーや電子妨害(ECM)とも異なるドローンへの対策兵器を発表したようです。

www.nikkei.com

今記事を探したら日経の記事しか見つけることができず、全貌を確認することができませんでしたが、今回の実験ではドローンの機械を一時的に誤作動起こさせ墜落させるとのことです。ちなみにこの攻撃は本当に一時的なものらしく、時間経過で再起動することが可能になるとのことですが、その情報の載っている記事を発見できなかったので少し話半分に聞いていただけると幸いです。

もし本当であればテロや紛争で使用されたドローンを鹵獲して機能等を調べるなんてことも可能になりますし、一時的な使用不能とは言っても海上であれば水没することで恒久的な使用不可に持ち込むことも可能でしょうから今後の日本のドローンの防衛戦略の中でもかなり重要な立ち位置になるのではないのでしょうか。

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wikipediaより

ちなみに今年の米軍の重点課題としては無人兵器からの脅威に対抗することであり、兵器調達の中でも以前よりも多くの部分をドローンを含む無人兵器対策に使われるとのことです。さらに言いますと、我が国の来年の令和二年度の防衛予算の中においてもドローン対策の装備調達が明示され、かつ来年調達される新小銃や拳銃の費用よりも高い値段が付いていた記憶があります。まだまだ兵器としては発達途上なので費用が高いということもありますが、どちらにせよ各国でドローンの危機が日に日に高まっているということは確実であると思われます。ドローンの軍事利用、特にテロへの利用は非常に恐ろしく、シリア内戦の戦場をドローンで高画質に撮影したものがyoutubeに公開されてたりしてます。このような気づかれにくく、かつ高画質な撮影能力をもつドローンによって着弾観測を行えば航空戦力を持たないテロリストなんかでも高精度な砲撃をすることが可能になるのです。したがってドローン対策をしない限りこの手の脅威が増大することになりますので自衛隊に限らず、警察や海上保安庁においてもより一層のドローン対策が望まれます。最後に、下の画像はイランのドローンを落とした米海兵隊の対ドローン兵器であるLMADISです。

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U.S. CENTRAL COMMANDより LMADIS

 

 

 

無人の兵団――AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争

無人の兵団――AI、ロボット、自律型兵器と未来の戦争

 

 

 

ボーイング737MAXの製造停止

日本では飛行機の事故は日本航空所属のB747群馬県上野村にある御巣鷹山に墜落する日航機123便墜落事故を最後に大きな事故は発生しておりません。しかしながら調布で飛行機が墜落するなど小さいながら痛ましい事故は絶えることはありません。

これら航空機の事故の大半は機体の欠陥ではなく整備不良やパイロットが原因とするヒューマンエラーが原因となっています。これは自動車や家電でも同様であることは生活していてある一定の実感が湧くと思われます。しかし、今回の記事では機体の欠陥が原因とされる墜落を起こしたB737MAXの生産停止が決定されました。

www3.nhk.or.jp

ボーイング737型機はボーイング社が生産する飛行機の中で一番生産された飛行機になり、原型の初飛行は50年以上前の1967年に実施されました。これは以前話題にしたF-15戦闘機の初飛行よりも5年も古いものとなります。

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wikipediaより B737MAX

今回生産が停止したB737MAXはB737の第四世代機でライバルはエアバスA320となっているナローボディ旅客機です。生産機数はMAXだけで400機近くに昇り我が国では全日空が2021年に導入する予定でしたが、エチオピアとジャワ島近くで墜落事故を起こして飛行停止をし、この度製造中止という運びになりました。

この生産中止でエアバスは中型旅客機市場で事実上の独占状態になり、皮肉ながら同社のA320はこの数年は完全な覇権を握ることになりました。

 

さて、今回の生産停止で全日空はかなりの窮地に立たされます。というのも全日空はこの10年近く機体調達に何らかの障害が発生し、苦慮しています。具体的にはB787はバッテリー問題とエンジンブレードの問題が発生し、三菱のMRJ(現三菱スペースジェット)の開発の停滞、そして今回のB737MAXの墜落とくるなど厳しい事情が続きます。(詳しくは下記動画で語られています。)

 

www.nicovideo.jp

三菱は国産初なので仕方なくはありますが、過去の実績の多いボーイングは不具合続きの現状ではエアバスの方に流れる可能性は大いにありえます。一つ幸いなのはB737MAXの調達は確定的なものではない、計画の段階だったので金銭的な損失はなかったことでしょうか。

いずれにせよ、ボーイングエアバスのシェア争いは今後ボーイングにとって不利なものになるのは確実だと思われます。個人的にはボーイングのデザインが好きなので減って見られなくなるのは避けて欲しいななんて思います。

自衛隊の新小銃・拳銃決定とその理由

わりと自分の好きなように書いているこのブログですが、元Jのかたに見ていただくことがあったりすると書いた内容の適当さに焦る最近です。

 

 

さてさて、今回はミリタリー関係に興味がある方なら半分以上の方が注目してたんじゃないかと思われる新小銃と新けん銃が決定されました。

www.mod.go.jp

防衛省・自衛隊:新小銃・新拳銃の決定について

今回は主に小銃に注目していきましょうか。

今回のトライヤルには日本メーカーからは1社、ベルギーからは1社、ドイツから1社参加していました。防衛省のプレスではこうなってます。

参考1)新小銃のため参考品として取得した3品種

  • ①HOWA5.56(豊和工業製)、②HK416(ドイツ・HECKLER&KOCH製)、
  • ③SCAR-L(ベルギー・FN HERSTAL製)

 (※)平成30年度予算により3品種の参考品を取得。

ミリタリーに詳しくない方だとここにアメリカ製がないことに疑問を感じる方もいるのではないでしょうか?実際のところアメリカの銃メーカーは昔こそ元気でしたが今は老舗が軒並み倒産するなど、若干の斜陽産業化している節があります。あくまでこれは軍事向けの話何ですけどね。

あとベルギーってチョコのイメージとアクセサリー好きな人ならダイヤのイメージがあるとは思いますが、世界有数の銃器メーカーであるFNハースタル社が所在しています。ここのメーカーの製品は西側諸国であればほぼ全ての国が納入しているとも過言じゃないくらいの実績があります。映画やゲームでよく出るガバメントや、M2、P90なんかがFN社の製品となります。

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wikipediaより

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wikipediaより SCAR-L

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特許情報プラットフォームより

さて、本題に戻ると今回のトライアルは海外勢が強いものだったと思われます。画像上二つは共に米軍で特殊部隊を中心に採用されてますし、特にHK416はノルウェイやフランスなどの各国で制式採用されるほどの実績があります。またSCARーLの方は世界各国の特殊部隊で運用されています。ちなみにポルトガルとフィリピンは制式化するほど気に入っているようです。ちなみにですが、HK416は海自の特殊部隊のSBUと陸自の特殊作戦群が採用しています。

 

これだけ見たら確かに豊和の小銃に勝ち目はないです。考えてみてください、特殊部隊御用達です。非常にものとしては良いのです。そしてそこが今回の敗因です。

nationalinterest.org

ここにM27(HK416のLMG型)の納入費用が書かれてますが1億5000万ドルで5万丁購入とあります。一丁あたり3000ドルとなります。民間市場でのHK416の価格も大差なかったので同じく3300~4000ドルでSCARは民間で取引され、軍用でも大きな差はないと思われます。ここで問題ですが89式小銃の価格は高くて34万円、安くて28万円となってるらしいです。(wiki参照)

輸入品のメリットとは何でしょうか?性能もさることながらなんだかんだで安いという点です。89式が高い高い言われてましたが、それより下手したら高いのです。しかも普通に考えてただ輸入したところで整備と修理をするのに地球のほぼ反対の欧州まで銃を運ぶわけにもいかないのでライセンス生産になるわけですが、正直これをやるともれなく価格が上がります。戦闘機の話になりますが同じF-15でも米軍が40億くらいで作ってたのに対して日本は倍の80〜100億です。高いでしょ?冗談抜きで一丁100万円の小銃が出来上がる可能性がつきまとうのです。ちなみに同じ銃で比較すると米軍のMINIMIは一丁4000ドルで日本の住友重工のは200万円します。まさかの5倍にもなります。

もちろん利点もあるわけですが、機関銃ならともかくたくさんの兵士がもつ小銃でこれしたら税金の無駄になりかねないわけです。そして性能もHK416で言えば元のM4カービンにはなかった欠陥があるのではないかと指摘する人もいます。つまり壊れやすいということ、わざわざ高いのを買ってそれでは困るということです。

SCARは一方でそこまでひどい話は聞きませんが5.56mm弾仕様は以前に米軍のSOCOM(アメリカ特殊作戦軍)が導入を白紙にした一幕があります。どちらも優秀ではあるものの手放しで喜べるものではないと言ったところです。

 

ちなみに筆者としては自衛隊はSCARはともかくHK416は採用はないと別の理由で確信してました。理由は簡単なとこで特殊部隊が使ってるからです。wikiyoutubeでいくつかの国の特殊部隊の装備をみていただけると分かるのですが、一般部隊とは違う銃を使います。もちろん、イギリスのような特殊例を除けば特殊部隊も制式採用のものも使いますが一般向けと特殊向けが同一のもので統一されることは結構少ないです。もっともフランス軍は違っちゃいましたが、なんだかんだで細かい仕様は違ったはずです。前述の通りに自衛隊の特殊部隊はHK416を使用してるので限りなく低いと判断したわけです。もっとも過去の例から国産になるとは思いましたが…

 

最近の防衛産業関係では出来レースや腐敗を指摘されることがあります。今回も外国製であったことに対して不満が出ています。その一例としてはレイルシステムを未だに4面で採用されている点です。M-LOKやKey-Modのような部分、部分のみにレイルをつけられる仕組みがトレンドになっている訳です。

確かに特殊部隊や一部部隊向けでは利用が始まっているのですが制式に利用しているケースは少なく、これはSCARやHK416も初期状態では付属していません。もっとも、自衛隊のそれよりはレイルがコンパクトだったりと豊和の最新の意匠は長すぎるようにもみえます。また、過去の意匠を見るとM-LOKに近いシステムをつけているデザインも存在し、現在見れる一番新しい意匠を見るとレイルの前後にねじが存在するのでレイルシステムは取り外しができる可能性もあります。ここら辺は実物を見ない限りは未知数だと思われます。どのみち海外製を採用したところで官品にM-LOKが来るかは怪しいです。

また、値段に関しては令和2年度予算では3283丁を10億円で調達し、一丁あたりおよそ30万円程と他の候補より高いと言ったこともないです。

あとは新型の6,8mm弾薬を米軍がトライヤルしているので間が悪いと言った意見です。これは過去でもあった出来事で64式小銃採用の年にM14は生産が中止され、1967年にM16が制式化されました。

これだけ見れば日本だけ遅れているように見えますが、64式小銃の生産開始と同時期にドイツはG3小銃の生産をはじめドイツは後継のG36の採用を96年までしてない訳です。またブルパップで有名なステアーライフルなどもM16の制式化の10年後になってから登場してます。というのも、M16に使われている5.56mm弾がNATO規格になるまで数年の時間差が存在していたためです。

結果的に米軍と同じ規格にはなりましたが規格化されるのか、それとも時代の徒花に消えるか分からない部分があり一概にすぐ新型弾薬対応銃にしないとならない理由もない訳です。実のところ、今回のトライヤルに参加していた銃は全て拡張性を一定以上考慮されたもので新型の弾薬に対応する準備は自衛隊はしていると見てもおかしくないと思われます。いづれにせよ、フランス、ドイツといったNATOに帰属する国々もほぼ同時期に新型小銃を導入しているので日本が間が悪い、時代遅れという訳ではない訳です

 

今回の自動小銃の決定での不満は一定数持っている方はいられるかもしれないですが、できることであれば冷静な議論を行い、ただの誹謗中傷合戦にならないことを祈りたいところで今回の話を終わらせたいと思います。

米国がイラン高官を指名手配

もう少し軽い感じの話をしようと毎回思いながら重い話に帰着することがブログ書いてると起きるこの頃、軽い気持ちって案外難しいです。

 

 

さて、今回は米国国務省がイランの革命防衛隊の高官アヴドゥル・レザ・シャーライ氏の確保・殺害のために1500万ドルを出すとのことを発表しました。

www.militarytimes.com

 

アヴドゥル氏はどんな人なのか?

このシャーライ氏はイラン革命防衛隊に所属し、現在のところイエメンで活動しているコッズ部隊、またの名をゴドス軍の司令官です。ゴッズ部隊は世界各国への通信傍受に破壊工作、民兵に対しての軍事訓練を行なっています。過去にはタリバンとの関係が疑われたり、日本でも筑波大学教授の殺害を行なった声明を出すなどの影響を与えています。他にはベイルートの米海兵隊の宿舎爆破にも関係しているとされます。最近ではイスラム国とイラクの戦闘においてイラク側に着いて戦闘を行なっております。

何をした人なのか?

シャーライ氏は2007年に有志連合の司令部に対してテロ行為を行い、アメリカ兵5名殺害した作戦の計画を行なったとされています。また、長年に渡って同氏は米国とその同盟国への攻撃計画を練っていたことも指摘されています。他には武器・爆発物をシーア派過激派へ提供するなどをし、シャーライ氏に限らないコッズ部隊による米軍の被害は200名にも昇るのではないかと疑われています。

 

所見

米国のイランへの圧力はトランプ政権になってから再び強くなり、過去に行われた事件への指名手配など締め付けが厳しくなっていってます。一方でシリア・イラクでの戦闘に加えてアフガニスタンイスラム国が進出し始めている現状で下手にイランの影響力を下げてしまうと中東の平和への道筋が遠のくのではないかと不安になる部分があります。しかしながら、現在イラクではイランの影響が大きくなりすぎて政情が不安定になるなどの弊害も出てきています。イランは中東地域での大きなプレイヤーであることから和平プロセスでも大きな役割を期待でき、昨今では安定化のために艦艇派遣が決定している日本としては今後の動向に注目です。

AceCombat7 アリコーンの二年間の考察

よろず(笑)になっているので今回初めて軍事以外を取り入れようと思ってこれを書いているのですが、タイトルの通り軍事から完全に離れられてないですね。

 今回の話はゲームのネタバレがあります。ネタバレされたくない人は見ないでください。ついでにだいたい妄想です。間違いだらけですが許してください

 

 

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youtubeより

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

さて、今回はエースコンバットのお話です。先日DLC6弾が発売されて短くも長いトリガー達、ストライダー隊と元エルジア軍所属の超大型潜水艦アリコーンとの戦いに終止符が打たれることになりました。正直80万tも排水量あって浮くのすら怪しそうな潜水艦でしたが、いや強敵でしたね。まさか一部の装備は無限湧き(に近いもの)であったとは…

 

このゲームをあまりご存知ではない方向けに少し説明すると、エースコンバット7は超大国のオーシア連邦と王政復古したエルジア王国が戦争する話で、話のキーとして無人機が沢山出てきます。また過去の集大成ということもあり世界観が非常に作り込まれており、ストーリーも「この世界の片隅に」の監督の方が脚本を担当し、ストーリーの長さもDLCなしで名作と名高いエースコンバットzeroよりも多い20ほどのミッションがあるなどボリューム感のあるものになってます。ただし、ストーリーと難易度はやや難しめになっていてそこは賛否あります。この作品は単純な無人機と有人機の話でも、エースの話でもないと言った感じです。

ace7.acecombat.jp

で、今回考察としているので考察するんですが、タイトルに載せた通りアリコーンの二年間を考えます。アリコーンは元々ユークトバニアで建造され、同国のシンファクシ級潜水艦を元にした改良型です。ちなみにシンファクシ級はエースコンバット5でサンド島のウォードッグ隊によって撃沈されますが、公式コラムでは二隻とも事故による沈没とされてます。オーシアってカバーストーリーの作り方が下手ですよね。

その後ゼネラルリソース経由でエルジア王国に渡りますが、エルジアは灯台戦争においてありコーンを正規任務で使うことはありませんでした。なぜでしょうか?

シンファクシとリムファクシは武装の一つである散弾ミサイルでオーシア第三艦隊を壊滅させることに成功する戦果をあげてます。他にも数多くのオーシア軍部隊を攻撃し戦果をあげ、オーシアは冷戦集結で放棄された兵器を復帰させなければ撃退できませんでした。(サンド島の四機がどっちも仕留めてるのが正確ですが)普通に考えれば兵力で大きく劣るエルジアは国際法を違反(本当に違反してるかは現実じゃないので確かではないですが)してまで民間コンテナに無人機を搭載して攻撃したり、戦争当事国以外にも被害を出す衛星通信網の破壊をしてたのですからアリコーンを使わない道理はないわけです。アリコーンはシンファクシ級の装備から散弾ミサイルをオミットした代わりに、小艦隊をいとも簡単に破壊できるレールガンに3000kmの射程をもつレールキャノンを持っているわけです。

www.youtube.com

また20~30ほどの艦載機を保有しており空母としても機能します。正直単艦で艦隊規模の戦力になるわけです。そんな強い潜水艦はなぜ使われなかったのか?答えはやはり空白の二年間にあると思います。

この二年間は公式に詳細を語られることはないのですが、おそらく事故ではなく仕組んだものだったんじゃないかと思われます。というのも、アリコーン艦長のマティアス・トーレスは大陸戦争後に海軍学校で教官となりますが危険思想を教えていたとして自宅謹慎処分を受けています。

この思想の洗脳のためにアリコーンを二年間(正確には698日)海の底にいたんだと思います。さすがにあの巨体で原子力推進の潜水艦が事故で二年も各国の対潜水艦網を切り抜くのには合理性があまりないです。機関が機能しないなら酸欠や食料不足で乗員が死にますが、アリコーンは欠員ゼロで帰還してるので原子力機関はきちんと機能し、物資を大量に保持していたのは確定的だと思います。

潜水艦の事故は現実の事例ではアルゼンチンのサンファンが事故で沈没しましたが、乗員は全員死亡、船体も内向きに破損するなどしてますし、日本では第六潜水艇事故が過去起きましたが、やはり全員死亡という悲惨な結果となっています。そうなるとやはり死者ゼロだけでも奇跡の所業であり、それが698日にもなると一気に不自然なものになります。

事件当時のアリコーンは艤装は付いてないので武器・弾薬の分も他のものを積むことは可能ではないでしょうか?普通に考えて危険思想に乗員全員が同じ考えに染まった人がたまたま揃うことは考えにくいです。となると、どこかで同じ色に染める必要があります。やはりそうなると、その二年間で極限状態に置かれて洗脳されてしまったのではないでしょうか。

幸いなことにアリコーンのマティアス・トーレス艦長はコンベースの英雄と呼ばれ、彼に付いて行けば生き残れると従う人もいるほどにはカリスマ性があります。洗脳は比較的容易かったのではないでしょうか。

 

さて、二年間の漂流の目的は何も洗脳ためだけではないと思われます。彼は1000万人の救済を目的に核砲弾を撃とうとするわけですが、その前に敵に見つかっては意味がありません。そのためには敵の対潜水艦網をかいくぐるわけです。となるとどこに対潜音響装置SOSUSや、潜水艦の待ち伏せポイントがあるかを探す必要があります。二年あればオーシアの首都のオーレッドに限らず、ユークトバニアのシーニグラードなどの各国の首都攻撃の道筋を探すことはできたのではないでしょうか?

作中ではその手段を知ることは叶いませんでしたが、あのサイズでたくさんの無人兵器を保有していたので何らかのUUV(無人潜水艦)やUSV(無人水上艦/船)を使用してたのかもしれません。

ただし今作での目標がオーレッドなのは今回の相手がたまたまオーシアだったからかもしれないですが、これも理由があってなんじゃないかなと。今作でメビウス1に指令を送っていたスカイアイがオーシア所属ということがわかりました。メビウス1が所属している国際停戦監視団の実態はオーシア軍だったらしいので、メビウス1もオーシア出身だったんじゃないかなと。メビウス1が初登場したのはISAF最後の拠点、ノースポイントから現れたのでノースポイントの軍隊、もしくはオーシア軍であることが比較的自然なんじゃないかなと思います。

当然、その他の地域から出てきた可能性もありますがあれだけの腕で、のこのこ逃げるだけだったのかに疑問が出るのでノースポイントかオーシア、とりわけオーシア所属だったんのじゃないでしょうか。

 

そうなると、マティアス・トーレスがオーレッドに核攻撃する理由もはっきりするわけです。無敵と謳われたエイギル艦隊を破壊したメビウス1、所属するのはオーシア(仮定)。つまりオーレッドへの攻撃はメビウス1への形を変えた復讐だったのではないでしょうか。そしてオーレッドへの攻撃の引き金はメビウス1のように多くの戦果をあげているトリガーの存在で、奇しくもトリガーもエルジアのニヨルド艦隊を壊滅させます。そんなトリガーの姿がメビウス1の姿にかぶった可能性もあるんじゃないかなと思います。トリガーというタックネームに違わず復讐の引き金になったのではないのかと思います。マティアス・トーレスの二年間は一つの目標を攻撃するためだけにしてたのかもしれません。いずれにせよ、アリコーンの二年間は用意周到に計画されていたものだと思われます。皆さんはどう思いますでしょうか。